一目惚れという言葉がありますが、私自身若かりし頃はしたことがあります。恋のきっかけとして一目惚れは大きな理由の一つなのではないでしょうか。もちろん、一度も一目惚れなどしたことがないという方もいらっしゃるでしょう。
それの善し悪しの判断は個々人の感性にお任せするとして、婚活において見た目というものは重要なのでしょうか。
人を好きになるキッカケ
まず、人を好きになるキッカケとはどのようなものがあるのでしょうか。そこには当然外面的なものと内面的なものがあります。その判断が良いとか悪いという話になると、生まれ持ったものを否定することになってしまいます。
しかし、人を好きになることは理屈ではなく、恋愛や結婚には必ずお相手の気持ちが存在します。そこを理解しようとしないと、想いの伝わるはずのない相手を追い続けるという事になりかねません。
ご自身の価値観や存在価値も否定されるべきではないのですが、お相手の価値観や存在価値も当然尊重されるべきなのです。それを踏まえて善し悪しではなく、こういう価値観をキッカケにする方もいるのだと知っていくことも大切です。
外面的なキッカケ
顔の見た目
人を見た目で判断してはいけないとよく叱られましたが、これをどれだけ否定しても仕方がないでしょう。「かっこいい」、「かわいい」、「美人」、「美男子」など、一般的に顔の見た目で判断されることが多いです。一目惚れや、ナンパなどは顔の見た目で判断していることがほとんどでしょう。
ただし、これにはデメリットもあります。顔は年齢と共に必ず変化します。年齢を重ねれば顔には老いが現れて変化するからです。そのときに見た目だけで選んだお相手が同じ気持ちでいてくれるかということです。
スタイル
男性の場合であれば高身長が好まれたり、女性であれば胸の大きさや美脚が好まれたりといったスタイル。これも外面的なキッカケと言えます。ただし、身長や足の長さは骨格的なことで本人の努力でできることには限界があります。
細身か肉付きの良い方かという点では自分でもある程度は調整できるかもしれませんが、それでも限界はあります。元々細身でいたいと思っている女性が、肉付きの良い女性が好きという男性とお付き合いをして無理してその体型を維持することが良いのかどうかということも気になります。
また、スタイルも年齢と共に衰えます。その時にご自身が不安にならないかということも考えておいたほうがよいように思います。
ヘアスタイル
ヘアスタイルがキッカケで好きになるということはあまり多くはないようですが、それでも見た目には大きく影響を与える要因の一つで、似合っているかいないかでキッカケになることがあります。またネガティブな判断になることも多いようです。
しかし、このヘアスタイルも年齢を重ねると必ず変わってきます。その変化の様子も人それぞれですが、黒髪の頃はそうでもなかったけれど、白髪になって雰囲気が変わって人気が出るなんてこともあるようです。
また、髪ではないのですがフケが気になる方も多いといことは現実問題あります。自分はフケ性なんだから仕方ないと言うよりは、それを目立たないように気遣うことこそ婚活には重要なのではないでしょうか。
外面的なセンス
センスにはファッション的なセンスはもちろん、持ち物選びなども含まれます。選ぶ判断という意味のセンスは内面的なものなのですが、実際に選んだ服を着てデートに行くとなると外面的なものになります。
ご自身が好きな格好をすることは絶対的に自由で、ファッションの本質はそこあるのだと思います。しかし、デートなど人が2人以上集まると、思いやりという意味ではその一緒に過ごす人達も気持ちよく過ごせるよう配慮はあって良いと思います。
「自分が好きな格好出来ないなら楽しくない」という考えを否定することはできません。一方で婚活はお相手あっての活動ですので、そのご自身の考えを理解してくれる人を探す必要があります。
仕草や動き
異性のちょっとしたときの仕草や、動きは目が行ってしまいます。若い女性の間で恥ずかしいときに手でパタパタと仰ぐようなかわいい仕草がはやったりもしていますね。男性がよく言われる動きが、駐車場でバックで車を駐車する際に助手席に腕を置いて運転する姿がかっこいいなどでしょうか。
これは1~4の内容に比べて内面的な要素もあります。ただ、仕草にはやはり年齢的に向く仕草とそうでない仕草があります。そこは客観的な視点で判断しないと損をしそうです。
ボディタッチ
ボディタッチは男性側がキッカケにすることの多いアクションです。女性の場合、いきなりボディタッチされると一気に引いてしまいます。最近国が定義した接待を伴う飲食店の一部では、ボディタッチを戦略的に利用するお店もあるようです。
人間にはパーソナルスペースというものが存在していて、そのスペースを超えて近づかれるとストレスを感じると言われています。しかし、そのスペースを一定以上に侵犯される、又は気を許すと親近感に変わるという説があります。
最近では幸せホルモンとも呼ばれるオキシトシンですが、これは自分が大好きな相手からの抱擁や接触があると増えると言われています。場合によってはその人物の顔や写真を見ながら抱き枕などを抱くだけでも増えると言われているこのホルモンですが、免疫力の向上などにも良いようです。
それと関係があるのかは不明ですが、やはりこうしたスキンシップをきっかけにして始まる恋はあるのでしょう。
アイコンタクト
「人と話をする時は相手の目を見なさい」そう言って育てられた人も少なくないのではないでしょうか。アメリカなど海外の国ではアイコンタクトを何より重要視する文化も少なくありませんが、日本では人の目を見て話すことが苦手な人が多くいます。
一方で、会社や店舗の従業員教育の一環でお客様と接するときはお客様の目を見て接客するように指導があります。同様にお釣りを渡すときにお客様の手を支えてお渡しするよう指導を受けるのですが、それを受けて「この店員さん自分に気があるのかな?」と思い込む男性客も少なからずいるらしいです。女性客はこの傾向が少ないようです。
話し方、声色、言葉遣いなど
話し方や声色、言葉遣いは異性が影響を受けやすいのではないでしょうか。女性の場合は声のトーンが高い方がいい印象を受けやすい、逆に男性は低くても落ち着いた雰囲気を与えるなどとの意見があります。
またゆっくり話すと落ち着いた印象を与え、早口だと活発的な印象を与えたりするようです。言葉遣いも敬語は印象がいいのですが、所謂タメ口にその後変えてしまうと、その後の印象が良くないようです。
中には結婚後も敬語で話す夫婦もいらっしゃいます。お互いを尊敬しているようで個人的には素敵だなって思ってしまいます。
匂い、香り
ここ数年でスメハラという言葉も見かけるようになりました。所謂、スメルハラスメント(においにより周囲を不快にさせる嫌がらせのこと)です。人には通常5感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)があり、味覚に関してはある程度鍛錬しないとほぼ嗅覚に負けてしまうので、実質4感ということになります。
人の人生で味覚というと食欲という3大欲(食欲、性欲、睡眠欲)に影響を与えるという意味で、軽視できません。特に女性は男性と比較すると非常に匂いに敏感です。男性の皆さんが感じていない匂いを強く感じています。
海外の方は日本人に比べ肉食が多く、体臭が強いと言われています。それもあってか、香水も強めですが、それは自身の匂いに気づいているということでもあります。例えるなら貴方の一番嫌い匂いを想像してください。その匂いがする異性を好きになれますか?という話です。
内面的なキッカケ
意外性
内面的なものでよく耳にするのが意外性です。普段は頼りない雰囲気なのに、イベント事ではテキパキ動いて意外と頼りになったといったことから、ちょっとしたことでのギャップもキッカケになるようです。
ただし、意外性とは相手のことを深く知ってしまうとほとんど感じることが無くなってしまいます。お付き合いが長くなると、ときめきを感じることも減ってくることが多いのですが意外性が減ってくることも関係しているのかもしれません。
強引さやリード
女性は特に押しに弱くて、強引さがキッカケになったということはよく耳にします。ここでの強引とは引っ張っていってくれる人という意味合いです。相手の意思を尊重せずに嫌がる相手に無理に承諾させるような強引さのことではありません。
結婚や交際は必ずお相手があってのものです。そのお相手の意思を尊重せずに上手くいくことはありません。一方で、興味を持ったお相手から自分が判断しづらいときに引っ張ってもらえると嬉しいと感じることもあるようです。
例えばお昼ご飯を食べに行くとなったとき、「何が食べたい?」と聞かれるよりも、「この近くで美味しい店だと〇〇と△△とかがあるけど、どうかな?」というような聞き方だとリードになります。「〇〇にしようよ」が強引さになるでしょう。
どちらが好みかはお相手次第です。大切なのはお相手が嫌な気持ちになっていないかですので、お相手が喜んでいるのであれば強引でもキッカケになり得るのです。
話題作りが上手い、面白い
やはり話題作りが上手いことがキッカケになるということはあるようです。話をしていて面白いと感じるのは受け手次第です。笑いを狙った話ばかりすることを面白いという意味ではありません。
話が好きな人からすると、話を上手に聞いてくれる人を指して面白いということもあるようです。話題作りではなく、この場合は聞き上手ということになります。相槌はもちろん、興味を持って上手く相手の話を聞きだすということです。こちらに関しては年齢に左右されることは少ないでしょう。
優しい
優しいとはこれも相手への思いやりです。自分がいいと思ったことを押し付けることが優しさではありません。お相手が望むことをする優しさです。優しさに関する揉め事で時々耳にするものが、サプライズのプレゼントです。
サプライズのプレゼントは相手のためを思って買うもので、プレゼントする側に悪意はありません。しかし、サプライズで受け取るものが相手の望むものではなかったということで、受け取った側はどうせもらえるのであればいいものをという想いが出て衝突するのです。
サプライズは男性が女性に行うことの方が逆に比べて多いようです。サプライズは喜ぶ姿が見たいという純粋な思いからでしょうが、お相手によっては喜ばれないこともあるということです。一方で受け取る側も、相手の想いは受け止めるべきです。
こうした場合を除き、相手を思いやることや優しさはキッカケとして大きなポジションを占めています。中には何をしても怒らないことを指して優しいということもあるようです。
ポジティブ、ネガティブシンキング
お相手のポジティブさやネガティブさがキッカケとなることもあります。後者に関しては常にだとどうかとは思いますが、いつもはポジティブなのに今日に限ってという部分を見てかわいいと感じることもあるようです。
一方でポジティブさは人を前向きにしてくれるので好まれる傾向がありますが、常にポジティブに一辺倒だとそれについていけない人は必ず存在していて、疲れるという事もあるようです。
例えば店員さん失敗をしてしまったときや段取りが悪いとき、それに対してどう対応するかということはお相手は必ず見ています。もちろん、どう感じてどう対応しても自由ですが、それに対してお相手がどう思うかは別問題です。
何事もポジティブに返していると、お相手の印象は良いことが圧倒的に多く、そうした点をキッカケにすることもあるのです。
気遣い、配慮
お相手の不満や不安に気付こうとしていますか?ということです。お相手がヤキモチを妬いていたらどうするべきでしょう。お相手が不機嫌だったらどうすべきでしょう。また、貴方の為に無理して着た服や靴でデート中しんどいのに我慢していたら?
私個人の意見ですが、この項目が一番大切です。相手に対することはもちろんですが、周囲の人に対してのものも気になります。優しさにも関係しますが、周囲に気を配れるということはそれだけ心に余裕があるのではと感じる人もいるということです。これをキッカケにするという事も当然にあります。
資産、稼ぎ
幸せはお金では買えません。世の中にお金で買えないものはいくらでもあります。なので、資産や稼ぎは絶対条件ではありません。しかし、あって困るものでもないのも事実です。
家庭を持って、子どもを育てるときに自分は我慢できても子どもには我慢させたくないと思う親心を否定することはできません。そうすると、これがキッカケになってもおかしくはないですし、最後の一押しになるという事はあり得ます。一方で、稼ぎだけではないということも忘れてはいけません。
結論
他にも色々あるとは思いますが、結論としては見た目だけではないですが、見た目もやはりある程度は重要視されるということです。これは生まれ持ったものを否定する意味ではありません。後天的なもので、自身の努力でなんとかしなくてはいけないものを無視はできないし、お相手には選ぶ権利があるという事を理解しなくてはいけないという事です。
もちろん、見た目を補って余りあるものを持てば関係なくなるでしょう。しかし、なかなかそこまでのものは持てません。だからこそ、外面的なものも大切にしなくてはいけないのです。例えば身だしなみとかですね。